通信制高校とは?不登校・HSCの進路選びに役立つ基礎知識

まなび

在宅?通学?通信制高校で選べる学び方

通信制高校ってどんなころ?

通信制高校という言葉を耳にする機会が増えていませんか?

近年、生徒数は増加傾向にあり、特に不登校経験のあるお子さんやHSC(とても敏感な気質の子)にとって、通いやすい・学びやすい環境として注目されています。

とはいえ、いざ調べてみると種類も多く‥‥。

結局どこがいいの?

と迷ってしまう親御さんも多いのではないでしょうか。

今回は、「通信制高校ってなに?」という基本から、「サポート校って何?」「どう選べばいいの?」という実践的な情報まで、わかりやすく解説していきます。

不登校が通う?通信制高校のイメージ

通信制高校のイメージってどんなものでしょうか?

学校に通えない子たちがいくところ
学校生活が楽しめないところ
孤独なイメージ

以前はそういったネガティブな面ばかり目立つ傾向が確かにありました。

しかし今、そのイメージも徐々に変わりつつあります

通信制高校に通うメリットとして次のようなことがいわれています。

自由な時間を確保しながら高校卒業を目指せる

学び方も自分らしく選べる、という多様性重視の流れから、そうした明るいイメージも持たれつつあるのです。

高校は卒業したいけど、学校ではなく、違う場所でやりたいことがある!などの前向きな理由で通信制高校を選ぶ子どもたちも増えています。

特に、世界で活躍するスポーツ選手や芸能界の方たちが高校卒業する選択肢として選び始めたことがイメージアップにつながっています!

通信制高校とは?

まず、通信制高校と全日制高校(いわゆる普通校)との違いを見ていきましょう。
その他、定時制高校もありますね。

全日制・定時制・通信制の違い

高校の形態は、大きく3種類に分けられます。

通信制高校は、「自宅学習を中心にしながら、必要に応じて学校に登校し、単位を取得する」という学び方を採用している高等学校の一形態です。

それに対して、毎日通う、いわゆる普通の高校を全日制高校、働いてる方などが夜間(一部朝や昼間の決まった時間)に通う定時制高校があります。

いずれを卒業しても、高校卒業の認定が受けられます。

区分学習スタイル特徴単位認定の基準
全日制平日・昼間通学一般的な高校
原則3年制
・所定の授業時数の3分の2以上の出席
・テスト・課題・授業態度などの総合評価で一定基準を満たすこと
定時制主に夕方〜夜に通学働きながら学ぶ人向け
基本1日4時間程度
原則4年制
・所定の授業時数の3分の2以上の出席
・テスト・課題・授業態度などの総合評価で一定基準を満たすこと
通信制通学/在宅自宅学習が基本
原則3年制
・レポートの提出
・スクーリングへの参加
・単位認定試験の合格

全日制に通っているとあまり意識しないかもしれませんが、実は高校を卒業するには、文部科学省が定める「74単位以上」の修得が必要です。
全日制は、各学校ごとの教育課程によって90単位程度修得するのが一般的となっています。

通信制や定時制などでは、この単位取得が卒業の条件としてより明確に意識されます。

通信制高校・定時制高校はこの最低ライン、74単位の取得を目指しています。

定時制は1年の履修単位が少なめ(通常20単位前後)なので、4年制が基本となります。
通信制は、3年での卒業を目指して単位取得のカリキュラムが組まれています。

単位認定は、それぞれの学校が定めた条件を満たすことで得られます。

全日制高校や定時制高校では、所定の授業時数の3分の2以上の出席が単位取得に不可欠です。
一方で通信制高校では、出席日数が単位認定には関係ありません。

ここが大きな違いです。

通信制高校では

・レポートの提出
・スクーリングへの参加
・単位認定試験の合格

によって単位が認定されます。

学校ごとにカリキュラムが異なるため、どの教科で何回レポートを出すか、スクーリングは何回必要で何日間か、試験合格ライン(例:60点以上など)はそれぞれの通信制学校が定めています。

認定試験の合格とありますが、安心して下さいね。
再テストや補習の機会が設けられる学校が多く、落とすための試験ではなく、合格に導くための仕組みになっています。
ただレポートの提出とスクーリングの出席はサボると単位認定されないので注意です!

スクーリングとは?
通信制の生徒が実際に学校へ登校し、教員から直接指導を受ける学習活動を指します。
このスクーリングと呼ばれる授業は、必ず出席する必要があります。
スクーリングの実施場所も学校によって違い、近隣の学習センターで受けられる場合もあれば、年に数回の集中合宿形式(例:屋久島、沖縄など)もあります。

通信制高校の種類を徹底解説!公立・私立?サポート校?広域制って?

通信制高校と一口に言っても、実はその種類はさまざまです。
たとえば「通信制高校だと思っていたら、実はサポート校だった!」というケースも珍しくありません。

通信制を選ぶ際は、制度や仕組みの違いを理解しておくとよいでしょう。

この章では、通信制高校の主な種類とその特徴をわかりやすく解説します。

公立と私立の違い

まずは通信制にも公立か私立かの違いがあります。

■ 公立
都道府県が設置しており、全国に数が少ないです。
学費がとても安いのが最大の特徴です。
サポート体制は必要最低限のことが多いです。

スクーリングでの登校日数は少ないようですが、振替などの融通が私立と比べて効きにくいようです。

中学の基礎学力がある、そして自己管理ができるお子さん向きです。

■ 私立
全国に多く存在していています。
学費は公立に比べて高くなりますが、その分教育内容はバラエティ豊かです。

サポート体制も整っています。独自でサポートの幅を広げている高校や、サポート部分を担うサポート校や専門学校と提携し、活用できるシステムになっています。

通信制高校も高等学校等就学支援金の対象です。(のちに説明するサポート校は対象外です)

公立通信制:1単位あたり約336円支給 → 授業料と相殺され実質無料
私立通信制:年収590~910万円未満…1単位4,812円支給、年収590万円未満…1単位12,030円支給
※支給対象は“履修単位数”で最大74単位・年間30単位まで。落とした単位は支給対象外

運営母体特徴
公立都道府県数が少ない、学費が安い、サポート体制は必要最低限
私立学校法人全国に多数、学費は高め、サポート体制が充実

広域制と狭域制の違い

この言葉は通信制高校のみで聞かれる区分でしょう。通学の必要がほぼないためです。

■ 広域制
全国どこからでも入学可能な学校です。
多くの私立通信制高校は広域制にあたります。

■ 狭域制
通学可能な「限られた都道府県内の生徒のみ」が対象です。
公立がほぼ狭域制です。

私立の場合はほとんどが広域制なので大きな心配は不要ですが、公立通信制を検討する場合は「通える地域かどうか」「スクーリング場所が遠くないか」を必ず確認しましょう。

対象特徴
広域私立が多い全国どこからでも入学可能
狭域公立が多い通学可能な限られた都道府県内の生徒のみ

通信制高校とサポート校の違い

まず知っておきたいのは、サポート校は“高校”ではないということです。

通信制高校に在籍している生徒の学習や生活面を支援する「民間の教育機関」です。
イメージとしては、通信制高校に通う子どもたちのための塾のような存在だと考えるとわかりやすいでしょう。

大きな違いは、通信制高校は「高校卒業認定の単位取得ができます」。
サポート校は単独で通っても「高校卒業認定の単位取得はできません」。

サポート校の役割とは?

通信制高校では、主に以下の3つで卒業を目指します。

・レポートの提出
・スクーリングへの参加
・単位認定試験の合格

これらをクリアすれば卒業できますが、学習やスケジュールの自己管理が必要です。
ここが通信制高校の大きなハードルの一つでもあります。

サポート校は、その“自己管理”を支える存在です。

「レポートの進め方がわからない」「1人で勉強すると集中できない」「通う場所があったほうが安心」
――そんな声に応えるのがサポート校です。

サポート校では、以下のような支援が受けられます:

・レポート学習の補助や添削
・学習計画の管理・声かけ
・小人数または個別授業
・カウンセリングや生活支援
・コミュニティ活動(学校行事やクラブ活動など)

通信制を選択したらスクーリング以外は登校しなくてもいい、つまり昼間に何をやるかは自由です。
そういったなかで、サポート校は昼間に通学して学ぶ場所としてさまざまなプログラムを用意しています。

今では、ただの“補助”という枠を超え、実質的には「通学型の学びの場」として機能しているのです。

学べる内容は多様化しており、やりたいことが見つかる第一歩として活用されています。

たとえば、保育やペット、心理、ゲーム、プログラミング、マンガなどなど…

自分の興味のあるものが必ず見つかるくらいに充実しています。

通信制高校自体も、サポート校と特に提携せず、単位認定以外のサポート内容を充実させているところもあります。

主な役割主な特徴
通信制高校単位の認定高校卒業資格を取得できる。テスト・スクーリングを行う。
レポートの提出先。
サポート校生活面・学習面のサポート単独では高校卒業資格を取得できない。多様化したカリキュラムの提供。

もちろん、サポート部分は通信制高校の学費に上乗せした料金が必要になります。
このサポートの料金に対する補助金はありません。

通信制高校とサポート校の関係(利用条件の原則

通信制高校とサポート校の関係性は次の通りです。

通信制高校のみの利用:
可能です。サポート校を併用しなくても、レポート・スクーリング・認定試験で卒業を目指せます。

サポート校のみの利用:
原則として不可です。サポート校はあくまで「通信制高校の学習を支援する場所」であり、サポート校単独では高校卒業資格を取得することはできません

高校卒業資格を取得するためサポート校を利用するには 必ず、どこかの通信制高校に在籍している必要があります。

ただし、サポート校は提携している通信制高校を持っており、入学手続きなどの窓口として機能しています。
そのため、特別に心配する必要はありません。

ふたつの見分け方としては、名称をみればわかります。
高校・高等学校→通信制高校
高等学院→サポート校
です。

通信制高校はサポート校と提携しているだけではなく、技能連携制度を利用し、専修専門学校と提携しているところも多くあります。

技能連携制度とは?

技能連携制度とは、文部科学省が制度として定めている仕組みで、通信制高校と専修学校・各種学校などの教育機関が連携し、専門分野の学習を通信制高校の単位として認定できる制度です。
この制度を利用することで、通信制高校に在籍する生徒が、外部の技能連携先(美容学校、調理専門学校、ITスクールなど)で受けた実習や授業を、卒業に必要な単位の一部として組み込むことができます。

通信制高校(サポート校)の選び方

結局選ぶのは選ぶのはサポート校?通信制高校?

選ぶときはサポートの部分を検討するので、サポート校か通信制高校であるかどうかはあまり意識しなくてもかまいません。

ただ役割として通信制高校から卒業認定をもらう(スクーリングなど)と言う事だけ理解しておきましょう。

サポート校は通信制高校と提携しているため、実質サポート校を検討しても問題はありません。

通信制高校(サポート校)を選ぶ際に考えたいポイントを整理してみましょう。

◆ POINT1. 私立か公立かを考える

費用の問題がある、またサポートが必要ないという場合は公立の検討をします。

公立を考える場合はスクーリングなど通える範囲(広域か狭域か)かどうかを考えます。

◆ POINT2. 私立の場合、次の手順で考える

私立を選択した場合の選び方
  • STEP1
    サポートがいるかいらないか
    いらない→通信制高校のみを検討(①)
    この場合、公立の選択肢も考え直す
  • STEP2
    学習スタイルと内容を検討
    ・学習スタイル(ネット中心か/通学するならその頻度)(②)
    ・学びたい内容(普通科/IT/芸術など)(③)
  • STEP3
    通える範囲かどうか
    キャンパスの位置の確認(④)
  • STEP4
    スクーリングを検討
    スクーリングの頻度と実施方法を確認(⑤)
  • STEP5
    その他検討
    ・大学進学支援/指定校推薦の有無
    ・見学や体験入学で感じる印象(⑥)
    ・不登校対応の有無
    ・コースの移動の可否

①通信制高校のみを検討

さまざまな特別なサポートがいらない、単位取得のみを目的とする場合には以下の選択肢があります。
公立はほとんどこれになるので、①の場合は公立も再度検討してみることをおすすめします。

単位取得のみを目的とする場合検討する学校とコース

N高等学校ネットコース
クラーク記念国際高等学校 単位取得コース
ルネサンス高校オプショナルコースなし
第一学院高等学校Mobile High School
中央国際高等学校メディア学習コース
鹿島学園高等学校自宅学習制
八洲学園大学国際高校短期集中(標準)コース
代々木高等学校通信一般(在宅型)コース
四谷学院高等学校Webコース

などなどがあります。

学習スタイルを検討

学習スタイルとは、主には通学をどれくらいするのか、完全にオンラインなのかを選びます。

通学型の場合は、週何日通うかも検討します。

オンライン型(自宅でオンライン授業などに参加します。ネット上のバーチャルスクールに通います)

N高等学校ベーシッククラス/月・水・金・ライトクラス/木※午前・午後を選択オンライン通学コース
第一学院高等学校週1日~Mobile High School (オンライン学習室)
ヒューマンキャンパス高等学校週1日~3日オンライン通学コース
(バーチャル空間「ovice(オヴィス)」)
四谷学院高等学校週1~進学コース、個別コース
トライ式高等学院鹿島学園高等学校普通科、特進科

通学型(学校やキャンパスに通います。授業がある場合、質問できる環境で自由に学ぶ場合があります)

N高等学校 週5日・3日・1日通学コース
基本登校日/火・木 他/自由登校・自習個別指導コース
クラーク記念国際高等学校週5日※基本全日制通学コース
ルネサンス高等学校週1~3日※キャンパスによる通学スタンダードコース
第一学院高等学校最大週2日(ベーシック)、最大週5日スタンダードコース、ベーシックコース、
週5日プレミアムコース
飛鳥未来高等学校週5日・3日・1日通学スタイル(ベーシック、5DAY、3DAY)
中央国際高等学校中央高等学院週1日~学習センターコース
代々木高等学校/代々木高等学院週5日・週3日オルタナティブスクール通学型
トライ式高等学院鹿島学園高等学校週1〜5日普通科、特進科
学研WILL学園翔洋学園高等学校週1~5日通学

オンライン+通学型(通学とオンラインのハイブリット)

クラーク記念国際高等学校
CLARK SMART
最大6~30コマ/週 選択可能 通学1~5日スマートスタディ
トライ式高等学院
鹿島学園高等学校
「週2回は通学し、週3回はオンライン」など組み合わせも可能普通科、特進科

※ピンクの背景色はサポート校です。

また、トライ式高等学院(サポート校)、学研WILL学園(サポート校)では講師が自宅に出向いて講義をしてくれるコースも選べますよ。

学びの内容を検討

興味あることをやれるなら、学校に足が向くかもしれません。
通学コースを選ぶ際にはなんとなく普通科、と考える前に検討してみましょう。

将来の仕事にもつながるかもしれません。

通学日数②と並行して検討していきましょう。

以下、個性のあるコース内容です。

個性豊かなコースとその学校

クラーク記念国際高等学校 ■総合進学コース
■スポーツコース
■国際コース
■パフォーマンスコース
■インターナショナルコース
■ペット生命科学コース
■食物栄養コース
■美術デザインコース
■保育・福祉コース
■プログラミングコース
■eスポーツコース
ルネサンス高校■eスポーツコース
■美容コース RuneBi(名古屋栄キャンパス)
■K-POPコース
■ダブルスクールコース
・芸能(代々木アニメーション学院・サンミュージック)
・プログラミング(テックキャンプ高等学院)
・美容師養成コース(ハリウッド美容専門学校)
・ビューティーコース(トータルビューティーサロン)
・エスティックコース(スリムビューティハウスアカデミー)
・カワスイ アクア&アニマルスクールコース
・海外留学コース
・英会話コース(イーオン)
・スポーツ
飛鳥未来高等学校■美容師免許取得コース
■進学コース
■補習コース
■メイクライセンスコース
■ネイルライセンスコース(姉妹校 ビューティーアート専門学校 ビューティー&ブライダル専門学校)
鹿島学園高等学校■オプション講座
・大学進学コース(トライ式高等学院など)
・スキルアップコース(KG高等学院など)
・保育・福祉コース(各種提携校)
・ネイル・メイク・美容コース(各種提携校)
八洲学園大学国際高校■海外チャレンジコース(インフィニティ国際学院、AJインターナショナルスクールアカデミー、台湾大学進学予備校)
■進学コース(各学習提携校)
■建築業技術訓練
■公務員(初級)受験
■美容師・理容師
■芸能モデル・ダンス(「関西コレクションエンターテイメント(KCE)」
■パソコン技能取得
■トップアスリート育成(格闘技)
■ビジネス・起業(サイル学院高等部)
■資格取得
ヒューマンキャンパス高等学校■メイク・美容
■マンガ・イラスト
■声優・タレント
■K-POP
■AI大学進学
■eスポーツ
■アニメ・ゲーム
(総合学園ヒューマンアカデミー)

同じ学校でも通うキャンパスによって開講されているコースが違うので注意しましょう。

たとえば、クラーク記念国際高校のパフォーマンスコースは、東京キャンパスと大阪梅田キャンパス、福岡中央キャンパスのみです

④通える範囲かどうか(キャンパスの位置の確認)

通える範囲に、希望のコースがあるかどうかを確認しましょう

通信制高校はそばにあっても提供しているコース内容が違う場合があるので注意が必要です。

⑤スクーリングの頻度と実施方法

通学なし、といっても、単位を得るためにはスクーリングというものを受ける必要があります。

このスクーリングに関しても、パターンがあります。
「スクーリングの場所と頻度」はとても重要です。

単位を出すのはあくまで通信制高校なので、その高校が用意した期間にその高校(もしくはスクーリング会場)へいく必要があります。
通常サポート校に通う場合には特に注意が必要です。

私立の場合にはある程度の振替や代替も提案してもらえることが多いようですが、スクーリングには必ず参加することを前提に考えましょう。

スクーリング会場と頻度とタイプ

N高等学校 毎年:通学全国各地の主要駅付近にあるスクーリング会場1.3年次:7~8日
2年次:4~5日
2年次:宿泊沖縄県うるま市本校4~5日
クラーク記念国際高等学校通学基本通学しているキャンパス年2回 2週間×半日
年3回 5日間など
※キャンパスによる。合宿はなし
ルネサンス高等学校宿泊茨城県、愛知県、大阪府年1回 「集中型」
年2回 「分割型」
※その他男女別(学年別)、親子、個別のスクーリングに対応
第一学院高等学校通学高萩本校もしくは養父本校コースによって時間数(日数)が異なる
飛鳥未来高等学校通学最寄りのキャンパス定期スクーリング、集中スクーリングなど選べる
鹿島学園高等学校通学全国のキャンパス日帰りで参加しやすい。合宿形式も選択可能?
翔洋学園高等学校通学/宿泊日立本校や指定会場・平均して年間60 時間程度
※履修科目によって異なる
・ネットキャンパスは夏季と冬季の各3日間
「宿泊型(夏冬各3日)」の集中スクーリングor「日帰り型(年6日)」
あおぞら高校宿泊屋久島年1回 4泊5日

トライ式高等学院の場合は鹿島学園高等学校などの自身が入学した高校のスクーリングに参加します。
学研WILL学園は翔洋学園高等学校です。

⑥見学や体験入学で感じる印象

不登校を経験しているHSCは特に、通学する場合には雰囲気や環境が大事です。かならず通うキャンパスに足を運ぶようにすることをおすすめします。

また同じ学校によってもキャンパスでだいぶ雰囲気が違うのでオープンキャンパスに参加することはとても大事です。

代表的な2校を比較してみよう

通信制高校・サポート校の中でも、特に有名で特徴的な2校を比較してみます。

N高等学校:【運営形態】通信制高校と学習サポートは同一法人(角川ドワンゴ学園)が提供
【単位認定】本校一括管理で、中央集権型。

クラーク記念国際高校:【運営形態】通信制高校と通学キャンパスを同一法人(創志学園)が一体的に運営
【単位認定】各キャンパスにある程度ゆだねる現場裁量型。(認定は本校)

学校名クラーク記念国際高校N高等学校
学びのスタイルとコース基本通学
■通学コース週5(全日型)
■CLARK SMART(最大6~30コマ/週 選択可能 通学1~5日)
■単位修得コース
基本オンライン
■ネットコース
■通学コース(週5日・3日・1日)
■オンライン通学コース(ベーシッククラス/月・水・金・ライトクラス/木 午前・午後を選択)
■通学プログラミングコース
■個別指導コース 通学・オンライン(基本登校日/火・木 他/自由登校・自習)
学べる内容・総合進学コース
・スポーツコース
・国際コース
・パフォーマンスコース
・インターナショナルコース
・ペット生命科学コース
・食物栄養コース
・美術デザインコース
・保育・福祉コース
・プログラミングコース
・eスポーツコース
(キャンパスによる)
・通学プログラミングコース
(新宿代々木キャンパス・梅田キャンパス)
・学習アプリにて中学復習/語学(英語・中国語)/大学受験/プログラミング/動画クリエイター/Webデザイン/作家/イラスト/アニメ・コミック/ミュージック/ゲーム/声優/ものがたり創作/ファッション・ヘアメイク/Vantan FLIP CHANNE/L機械学習/数理科学が学べる
授業スタイル・通常のクラス授業
・習熟度別授業
・学習アプリ「ZEN Study」
・双方向の参加型「ライブ配信授業」もあり
※通学の場合も基本クラス授業はなし
サポート体制・クラス担任制(自身で選べる)・メンター制
キャンパス数全国約25校(通学5日)全国100ヵ所(個別指導コースは80ヵ所)
スクーリング年2回×2週間半日
年3回×5日など各キャンパスによる
基本通っているキャンパスにて
宿泊スクーリングはなし
1.3年次:7~8日 全国各地の主要駅付近にあるスクーリング会場
2年次:宿泊 4~5日 沖縄県うるま市+4~5日スクーリング会場
※参加困難者にオンラインでの参加も(スクーリング会場のみ)
その他特徴制服必須
文化祭/体育祭/修学旅行あり
制服任意
文化祭/体育祭にあたるような行事あり(オンラインとリアルの融合)

クラーク記念国際高校のコースは、各キャンパスでかなり違いがあります。
通学範囲のキャンパスの案内をご確認ください。

N高とS高の違いは??

カリキュラムや学費に大きな違いはありません。
本校所在が違うため、スクーリングの宿泊先が異なります。
N→沖縄県うるま市
S→茨城県つくば市
また、2025年4月に開校したN高グループ3校目の通信制高校としてR校が誕生しました。
スクーリングの場所は群馬県桐生市になります。

最近注目の進学特化型サポート校

最近はトライ式高等学院・四谷学院高等学校のように、受験対策に特化したサポート校・通信制高校が人気です。

トライ式高等学院は、通信制高校ではなく、サポート校です。

学校名トライ式高等学院四谷学院高等学校※2025年4月開校
学びのスタイルとコース■訪問型(家庭教師)
■オンライン
■通学(週1〜5日)
■進学コース(通学・オンライン)
■教養コース(通学)
■個別コース(通学・オンライン)
■Webコース(オンライン)
学べる内容・普通科
・特進科
オーダーメイドカリキュラム×完全マンツーマン指導
・進学→科目別能力別授業と55段階個別指導のダブル教育
・個別→80分間つきっきりでマンツーマン指導
授業スタイル・普通科×オンライン、特進科×通学など組み合わせ
・登校頻度や登校時間、時間割も自由に決められる
通学でもオンラインでも日数・時間帯を自由に調整
キャンパス数全国約126校全国31校
スクーリングスクーリングは提携先の通信制高校による
鹿島学園高等学校、日本航空高等学校、高松中央高等学校、ルネサンス高等学校、鹿島朝日高等学校のいずれか
本校または全国にある指定キャンパス+2年次/3泊4日 本校 (茨城県筑西市)

トライ式高等学院には高卒認定試験コースもあるので、認定試験で高卒資格を取りたい方も利用できます。
どちらもマンツーマン指導、受験計画、メンタルサポートなど、不登校経験のある子でも「再スタート」できる環境が整っています。

まとめ:不登校・HSCの子が通信制高校を選ぶときに大切なこと

通信制高校は、不登校やHSCのお子さんにとって、自分のペースで無理なく学べる選択肢です。
選ぶ際に大切なのは、「学びたい内容」と「必要なサポート体制」を明確にすることです。

スクーリングの日数や場所を確かめることも重要です。
「宿泊が難しい」「通学が多すぎると疲れてしまう」など、お子さんの状態に合わせて無理のないスケジュールを選ぶようにしましょう。

雰囲気も学校やキャンパスによって異なるため、学ぶ内容と併せて選ぶ際に気にしておきたいポイントです。
パンフレットだけでなく、実際に見学して“学校の空気”を感じることがも大切です。

また、サポート校を利用せず、単位取得だけを通信制高校で行い、普段は自分に合ったフリースクールなどで過ごす方法もあります。

お子さんの状態に寄り添いながら、安心して学べる環境を探していきましょう。